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議会リポートREPORT

平成29年第1回定例会 一般質問報告

20年以上前の下水道受益者負担金徴収猶予の時効問題を指摘

受益者負担金とは?  「海老名市受益者負担金制度のあらまし」(pdfファイル12ページ)

海老名市では公共下水道を整備するにあたり、都市計画法の75条の2項に基づき市条例を定め受益者の方に公共下水道建設事業費の4分の1を負担して頂いております。

 

受益者負担金の対象となる土地の徴収猶予

市では受益者負担金を賦課する際、市条例施行規則の定めるところにより田、畑その他これに準ずる土地は、宅地として使用、または使用できる状況にあると認められるまで負担総額の8割が徴収猶予の対象となります。(条例施行規則の別表1参照)

受益者は当該猶予地が宅地等に転用された時点で自己申告により清算するとされています。

 

何十年も前の清算を?  時効ではないの?

徴収猶予された土地の地権者の中には、農地から宅地にした時点で徴収猶予の理由が消滅したことに気づかずそのまま猶予を継続したまま今日に至ってしまいました。

ところが、平成27年に下水道使用料金の徴収漏れ事件が発覚した際、昭和52年当時から始まった下水道事業の受益者負担金の徴収猶予消滅分の清算金が未徴収であることが判明したのです。

本来であれば、市が適切に土地台帳を管理していれば、受益者が徴収猶予の消滅届を出し忘れていたとしても適正に清算出来たはずであると市の内部調査及び監査報告で行政の組織的ミスを認める報告書が平成27年12月に出されました。

市の内部調査資料「平成28年度第1回海老名市下水道運営審議会」
資料1 「海老名市都市計画水道事業受益者負担に関する条例施行規則の一部改正について
資料2  「海老名市建設部下水道課における公共下水道の使用料に関する事務及び公共下水道事業にかかる受益者負担に関する事務の監査(依頼)に係る調査結果(最終報告)
資料3 「監査結果報告ー要求監査ー」
 

今まで市からの何の連絡もなく何十年も経過した今、いきなり文書(平成29年1月11日付文書)が来て、お父さん名義の未払い金をいきなり子どもに支払えと来たらびっくりしますよね。

ここで問題になるのが時効です。この受益者負担金を定めた法律(都市計画法第75条第7項)には負担金を徴収する権利は5年間行わない時は時効であると規定されています。

また、民法166条第1項地方自治法236条第1項にも時効の根拠を定めたものもあります。

この度の海老名市の事例は全国的に発生しており、既に相模原市熊本市安曇野市武雄市などでは時効を認め不納欠損処理を行っています。

 

市は条例の施行規則を改正

しかし、海老名市では、これからの対応として、平成28年10月1日付けで条例の施行規則を一部改正し、「受益者負担金徴収猶予対象土地現況届」の提出を1年ごとの更新規程を新たに設け毎年2月末日までを提出期限としました。

 

 

市議会一般質問での議論・・・

市側と山口良樹市議の時効を巡る見解の相違点

山口良樹市議は、「受益者負担金の時効の起点は、市条例施行規則別表第1の規定により農地が転用され(宅地化等)市に徴収権が発生した時を起点とし5年を過ぎて時効成立とすべきである。(法的根拠 : 民法166条第1項消滅時効の進行・地方自治法236条第1項金銭債権の消滅時効)」と主張しました。

 

市側の見解は、「市は猶予に特段の期限を定めておらず、猶予事由が消滅したことを市長が現認し猶予の取り消し手続きを行わなければ無期限に時効が停止し、猶予は継続する。よって時効の起点は、市長が猶予の取消しを認めたとき」としているのです。(法的根拠 : 市条例施行規則第9条(徴収猶予の取消し))


時効の判断について自治体及び関係機関に問い合わせた

[1] 時効と認めた自治体では

時効の判断に当たってはすでに時効を認め不納欠損処理を行った相模原市・熊本市・武雄市・安曇野市のそれぞれの下水道担当課長に直接電話にて法的根拠について話を伺ったが、山口良樹市議の解釈通り都市計画法75条・民法166条・地方自治法236条に基づいての判断でした。

弁護士の見解や裁判所の判決は解釈によって二分することはよくあることなので、各市複数の弁護士と相談した上での結論とのことでした。

 

[2] 海老名市の見解と同じマニュアル本

議会質問に当って徴収権の時効についての解釈を(社)日本下水道協会に見解を求めたところ、第一法規株式会社発行地方公務員のための債権管理・回収実務マニュアルに該当する設例があるとの情報を得た。山口良樹市議の推測では、市側はこの解釈を採用したのではないかと予想しています。

(しかし、その解釈には納得が出来ないということで、現在、第一法規株式会社を通じ執筆者である大阪弁護士会所属の弁護士に根拠となる法律についての確認を依頼しています。第2報でお知らせします。)

 

 

被請求者の反応と市の対応

市長名による「受益者負担金の徴収猶予に関する手続きについて(1月11日付)」を受け取った被請求者の方が、請求を不服とし市側に説明を求めたところ、検討して連絡をすると言ったまま2月28日までの書類提出期日直前まで何の連絡もなかった、再度確認の連絡を入れた際、下水道課の職員から書類の提出は求められず、改めて連絡すると言われそのままの状態であると聞いています。

 

市長が現認してから1年間、徴収権を放置!?

平成27年12月7日発表「市内部調査結果」最終報告で公表された受益者負担金の状況報告によると、すでに徴収猶予が消滅し負担金の徴収を可能とする該当猶予地、453筆、猶予額3,364万1千円(神奈川新聞平成28年2月4日報道)は平成27年12月の時点で市長は現認したはずであるにもかかわらずそれから1年3か月経つ今現在でも徴収していないことを議会質問しても市側から答弁はありません。市側が主張する正当な請求権があるのであれば徴収出来るはずです。

新たな行政の怠慢行為になるのではないかと疑問を感じます。

海老名市の下水道徴収漏れについては、昨年2月4日の神奈川新聞でも「組織全体の改革が必要」と指摘されています。

市議会ビデオ録画


 

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