H30/02/03
高齢者の移動支援の実例紹介
高齢者が自家用車を手放せないのは、自家用車は「いつでも、どこへでも」移動できるからです。しかし、高齢者運転の重大事故が増えており、自家用車に頼らなくてもいい社会をめざすべきです。
ここでは自治体と連携した全国の取り組み事例を紹介します。
1.海老名市の高齢者の移動手段支援
1.1 「ぬくもり号」「さくら号」運行事業
高齢者や障がい者等の買い物支援及び外出の機会を増やすことを目的に、ワゴン型車両「ぬくもり号」「さくら号」を海老名市社会福祉協議会が運行しています。
高齢者(概ね65歳以上)、障がい者、その介護者の方を対象としています。利用料は無料です。満員の際は、乗車できません。
1.2 海老名市コミュニティーバス
海老名市内の交通不便地域の解消のため、海老名市コミュニティーバスを運行しています。現在、市内3ルート(国分ルート、上今泉ルート、大谷・杉久保ルート)があります。
運賃は、大人150円、子供(小学生以下)80円です。
最近話題になっている乗合タクシーも基本的にはコミュニティーバスに分類されます。
2.公共交通機関の自治体助成支援の例
既報の国土交通省「高齢者の移動手段の確保に関する検討会」参考資料では、「高齢者の公共交通機関利用促進に対する地方公共団体の助成」の事例が掲載されています。
海老名市では現在公共交通機関の助成制度はありません。しかし近隣の横浜市などと比較しながら検討すべき制度です。
3.移動手段の住民支援の取り組み
移動手段の理想は「いつでも、どこへでも」です。自治体と連携しながら、住民が運転者となり安く送迎する取り組みの事例があります。
「高齢者の移動手段、どう確保?」(朝日新聞デジタル)
1.三重県菰野町(こものちょう)では住民がドライバーとなり、高齢者らを有料で送迎する「あいあい自動車」が平成28年2月から走っています
2.京都府京丹後市丹後町のNPO法人が道路運送法の制度を使い昨年始めた「ささえ合い交通」は、配車サービスのアプリを利用し、自分のスマートフォンなどで車を呼びます。運転者の車で、町民のほか観光客などの利用者を運んでいます。
3.北海道天塩町(てしおちょう)は、国内で会員約3万9千人を有する相乗りマッチングサービス会社「notteco(ノッテコ)」と提携。生活圏域である約70キロ離れた稚内市との区間を走ります。
4.神奈川県逗子市と鎌倉市では、隣接する両市の一部自治会と高齢者施設が協力し、「買い物支援バス」を導入しました。
5.茨城県神栖市には介護予防のための高齢者の交流の場があり、自宅からこの拠点への送迎を運行しています。
以上のように、
1. 路線バス方式、2.公共交通機関の助成支援方式、3.住民運転者方式、などいろいろとありますが、それぞれ特徴があります。超高齢化社会を迎える今からどうあるべきか考えていく必要があります。皆様のご意見をお聞かせください。
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